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10 マリア・カラスが私のフライトに

 


私はイタリアオペラが好きです、大好きです。生まれ変わった絶対にオペラ歌手になります。
そして、私はマリア・カラスを深く深く敬愛しています。


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                      1958年ロンドンでの「椿姫」


そのマリア・カラスが私のフライトに乗って来日したのです!


1974年の10月、マリア・カラスは韓国・ソウルから日本へ入りました。ワールドツアーの最後の国が日本だったのです。既にオペラは歌わなくなっていた彼女ですが、ジュゼッペ・ディ・ステファーノと共に、リサイタルのため来日したのです。


日本国内で5都市、7回公演しましたが、11月11日の札幌が記録されている限り彼女の生涯の最後の公式舞台となりました。
51歳、亡くなる3年前のことです。


 9072440.jpg          1955年ミラノでの「ランメルモールのルチア」より


その頃の私は、暇さえあれば、分かりもしないイタリア語のリブレットを見ながら、家ではLP(!)で、ウォークマン(!!)出現後はフライトでの滞在先でも彼女の歌を聴いていました。 


当時の東京ーソウルのフライトは、今のこの路線からは考えられないほどの、盛りだくさんのサービス内容でした。2時間前後の中で有料のお酒、温かい食事、機内販売…
まだまだ外国のお酒・煙草が日本で貴重だった頃ですから、多くの方が食事が下がるのももどかしくお買い物で、免税品販売に本当に時間がかかりました。滑走路が見えてもまだ終わらないと言う危なっかしい状態です。


出発前のインフォメーションでVIPとしてMrs. Maria Callas とMr. Giuseppe Di Stefano の名前が知らされた時、わが耳を疑いました。
エコノミークラスの一番後ろ担当だった私ですが、ファーストクラスのお二人に会わずしてこのフライトを終えるわけには行きません。


結局、到着直前に、ほんとにお顔を拝見するだけの時間抜け出してファーストクラスに行ってしまいました。一番前の左側のお座席で、お二人ともリラックスしたご様子、上機嫌でいらっしゃいました。上機嫌でいらっしゃる事に満足して、私は幸せな気持ちで一番後ろに帰りました。そしてそれ以上何も無いまま、フライトはあっけなく終わってしまったのです。


あ~ぁ 私がもう10年早く生まれていれば、一度くらいは実際のオペラの舞台を見る事が出来たかもしれないのに~~                      


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コメント 2

めぎ

マリア・カラス、最後の公演が札幌だったのですか!?
その頃には生まれていたのにな~
札幌にいた頃は私は全くオペラには縁がなく、まさか今こんなにオペラ好きになっているとは思いもしなかったです。
お仕事でずっとそばにいられなくて残念でしたね~
by めぎ (2018-11-05 02:19) 

もとこさん。

めぎ様、そうなんです、札幌だったんですよ。
もしヨーロッパから直接日本にいらしてたら、私誰かに代わって貰って、絶対ファーストクラスの担当になってましたわ。
by もとこさん。 (2018-11-05 16:42) 

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